キャバクラでよく使われるハンドサイン

黒服(ボーイ)に今何をして欲しいのかを伝えるハンドサイン。
騒がしい店内でもスムーズに伝えられる・お客様との会話を途切れさせずに済むなど、ハンドサインを覚えるメリットはたくさんあります。キャバクラで働くのなら必須知識と言えるでしょう。

今回はそんなキャバクラでよく使うハンドサインを12個ご紹介します。

簡単に覚えられる方法もご説明しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(*注意*お店によってハンドサインの形が多少変わる場合があります。)

キャバクラのハンドサインとは?
マスターして仕事をスムーズにこなそう!

ハンドサインはスムーズに営業を行うために欠かせないものです。
例えば騒がしい店内で、黒服に向かって大声で「おしぼりお願いしま~す!」と叫ぶ行為は、キャストとして美しいものですか?お客様の目に下品に映らないでしょうか。

他にも場内指名してもらえたのに、それを黒服に告げるタイミングが遅くなったとします。そうすると「次はあのフリーのお客様に付いてもらおう」と算段していた付け回しを台無しにしてしまうでしょう。

キャストとして最初に覚えるべきは、接客術よりもハンドサインが先なのです。
これからご紹介する12個のハンドサインをマスターすれば、お客様にも黒服にも迷惑をかけず、かつ上品な仕草で思いを伝えられるため自分の評価も下げません。

キャストとして一人前になりたいのであれば、1日も早くハンドサインを覚えましょう。

キャバクラで覚えるべきハンドサイン11個

それでは早速、キャバクラでよく使われるハンドサインをご紹介していきたいと思います。
いずれも”それ”を連想させる形をしていますので、意味さえわかれば覚えるのもそう難しいものではありません。やりながら覚えてみてくださいね。

「灰皿」両手を使って丸マーク

灰皿ののハンドサイン

灰皿のハンドサインは、両手で◯(大きな丸)をつくります。
”ガラス製の丸い灰皿”をイメージするとわかりやすいでしょう。
キャバクラでは吸い殻が1~2本溜まるだけで交換するので、喫煙者のお客様の場合は頻繁に使うハンドサインになります。

注意点としては親指を下にし、丸の方向を正面に向けるよう意識しましょう。
地面と平行にしてしまうと、黒服も認識しにくくなってしまいます。また首を絞めるかのような印象になるため、嫌うお店も多いですよ。

「ゲストグラス」親指と人差し指だけ伸ばし”L”

ゲストグラスのハンドサイン

ゲストグラスのハンドサインは、親指と人差し指をしっかり伸ばし、「L字」を作りましょう。
人差し指が上・親指が横です。
このL字部分にグラスを乗せるイメージですると、キレイなハンドサインになりますよ。

これはお客様がボトル・シャンパン・ワイン(抜きもの)をオーダーされたときに使用するものです。
ここで指を曲げたり人差し指を下に向けてしまえば、違う意味のハンドサインになってしまいます。
オーダーミスしないようしっかり指は伸ばしましょう。

「レディースグラス」親指と人差し指で”C”

レディースグラスのハンドサイン

レディースグラスのハンドサインは、親指と人差し指で”小さい”を表現します。
親指と人差し指のみを使い、他の3本は閉じておきましょう。
「ちょっとだけ」をイメージするとお客様に悪印象を与えかねないので、「C」をイメージして作ってくださいね。

この意味はレディースグラスがお客様のグラスよりも小さいためです。
「一緒にボトルを呑もう」と言って頂いたときに使用するので、お客様を待たせることなくスムーズにお願いしましょう。

「場内指名」人差し指を下に向け”ここにいるよ”

場内指名のハンドサイン

場内指名のハンドサインは、グーの状態から人差し指のみを出し、曲げた状態で下を指します。
「移動せずまだここにいるね」を伝えるものなので、ハンドサインとしてはわかりやすいでしょう。

これは黒服にとって付け回しを左右する大事なサインです。
場内指名してもらったらすぐに伝えましょう。
またこのとき嬉しそうに笑顔でハンドサインを出すと、お客様にも喜んでいただけます。

「アイス(氷)」親指と小指を伸ばし指先を下に向ける

アイス(氷)のハンドサイン

アイスを追加する際のハンドサインは、親指と小指を伸ばして作ります。
「電話」もしくは「アロハ」のハンドサインと同じ形ですが、指先はしっかり下に向けましょう。
これはアイスが入った容器、アイスペールを持ち上げる仕草です。

このアイス交換は黒服が目を光らせねばならない点なため、キャストがサインを出すことはあまりありません。しかし忙しい場合は行き届かないこともあると思います。
溶けて氷の形が悪くなってきたり、量が1/3ほどになったらすぐに交換をお願いしましょう。

「温かいおしぼり」両手で雑巾を絞るイメージ

温かいおしぼりのハンドサイン

温かいおしぼりのハンドサインは、両手をグーにして雑巾を絞るサインをします。
これはおしぼりが布であることからも、覚えやすいハンドサインとなるでしょう。
止めたままではなく、繰り返すように動かすとより早く伝わりますよ。

温かいおしぼり(あつしぼ)は、お客様がお手洗いに行かれた際や、テーブルが汚れた時などに使います。
特にトイレに行かれた時には、戻られる前に用意しておきましょう。
使い終わったおしぼりは、三角形にたたんで机の角に合わせて置いておくと、黒服も使用済みと判断してすぐに下げてくれます。

「冷たいおしぼり」グーを向かい合わせて爪をスリスリ

冷たいおしぼりのハンドサイン

冷たいおしぼりのハンドサインは、両手をグーにして、爪と爪をスリスリとこすり合わせます。
由来は冷たいの「つめ」と爪の「つめ」を合わせたダジャレ・「寒い」のジェスチャーなど諸説あります。
いずれにせよ本当に爪を擦り合わせるとネイルが崩れかねませんので、少し離すか、第一関節~第二関節部分をこすりましょう。

あまり使用するハンドサインではありませんが、酔っぱらったお客様にお渡しすると好印象となるのが冷たいおしぼり(つめしぼ)です。
首元や額を冷やすと身体のほてりがおさまるため、酔いも少し覚めます。
お酒が進まれているお客様なら、きっと「気の利く子だな」と思ってくれるでしょう。

「メニュー表」両手を合わせてからパカッと開く

メニュー表のハンドサイン1
メニュー表のハンドサイン

メニュー表のハンドサインは、「本」のジェスチャーと同じです。
両手を合わせた状態から、パカッと開く動作をしましょう。
開いた時に小指と薬指はくっつけ、手首は離す「八の字」を意識すると、上品な仕草に見えますよ。

ただ自分から「メニュー表は必要ですか?」と聞いてしまうと、お客様によっては「この子ガツガツしてるなと」思われる可能性があります。お客様から「メニュー表ないの?」と聞かれたときのみオーダーすると良いでしょう。

「お会計」人差し指と人差し指で”×”

お会計のハンドサイン

お会計、もしくはチェックとも呼びますね。
このハンドサインは両方の人差し指で×(バツ)を作ります。
これはキャストでなくても使用した経験がある方もいるのでは?「これでおしまい」を伝えるサインです。

お客様にとって「もう帰る合図」となるため、黒服にはソッと見せるのが基本です。
両指を伸ばし小指と人差し指をぶつけたり、手首を合わせて×を作るのは良い印象にはならないのでやめましょう。
最後まで楽しい雰囲気を感じてもらうためにも少し寂しそうにサインを出して、次回のご来店に繋げましょう。

「延長」人差し指をくっつけて横に離す

延長のハンドサイン
延長のハンドサイン2

延長のハンドサインは、両方の人差し指をくっつけて横に放すよう動かします。
「伸ばす」ジェスチャーを小さく表すイメージです。
くっつけると言っても、ピタッと指全体の側面をつけなくても構いません。
指先をつけた「八の字」を意識しましょう。

離す範囲は人差し指が真上を向く程度でOKですが、これも嬉しそうに表現するとお客様に喜ばれるサインです。

笑顔のまま胸元で人差し指をくっつけ、顔の横辺りまで広げても良いでしょう。

「チェンジ(SOS)」人差し指と中指をクロス

チェンジ(SOS)のハンドサイン

本来であればキャストからチェンジを言うことはありません。
しかしセクハラがヒドイ・どうやってもお客様の機嫌が取れないなど、15分を前に切り上げたい時に使うハンドサインになります。

ピースサインの状態から、人差し指と中指をクロスさせましょう。
若い子はわからないかもしれませんが、一昔前に流行った「えんがちょ」のポーズです。
ただしこれは絶対にお客様に見られてはいけません。
椅子の横など見えない場所で、ソッと下を向けて出してもOKですよ。

キャバクラでハンドサインをするときの注意点2つ

冒頭でもお伝えしたように、ハンドサインはスムーズに仕事をこなすためのものです。
しかし2つの注意点を守らねば、逆の効果が生まれかねません
仕草と同時に意識すべきことですので、しっかりと把握しておきましょう。

①黒服(ボーイ)の名前で呼ばない

ハンドサインを出す際は、その前に黒服(ボーイ)に気付いてもらわねば意味がありません。
しかしここで名前を呼ぶのはNG行為になります。

  • 店内におられるお客様が同じ名前の可能性がある
  • 聞こえるために大声を出すのは下品
  • お客様との会話を途切れさせねばならない

このように理由はいくつかありますが、いずれもマイナスに働く事柄です。
お店によっては手を高く挙げ「お願いします」と声を出すよう言われる場合もありますが、中には手のひらだけを見せ呼ぶお店もあります。事前に確認しておきましょう。

②お客様の前で黒服(ボーイ)と仲良い雰囲気を出さない

デキるキャストは、黒服(ボーイ)がこちらに気付いた時点で目を逸らします。
目を逸らしたままハンドサインを出すのです。
そうすれば「合図を出すため”だけ”にそっぽを向いた」と印象付けられるでしょう。

そこまでしろとは言いませんが、目を合わせるのはハンドサインが通じたとわかるまでにしておくべきです。
それ以上の馴れ合いはいりません。

  • ハンドサインが通じても目を合わせ続ける
  • 「よろしくね~♡」と声をかける
  • 表情筋を使い合図のようなサインを出す

このような行為はもっての外です。
中にはヤキモチを妬かれるお客様もいらっしゃいますし、その時間を「ないがしろにされた」と取られかねません。これはお客様に対する最低限の配慮だと思いましょう。

キャバクラのハンドサインに関する疑問3つ

ハンドサインの合図内容や仕草を覚えても、クエスチョンがあるままではすんなりと使いこなすことはできないでしょう。ここではハンドサインに関してよくある3つの疑問を提示しました。すぐにでも使えるように、今回で解決してしまいましょう。

①ボーイにハンドサインを見てもらうには?

これは先ほどもご説明しましたが、ほとんどのお店では以下の2パターンのどちらかが採用されています。

  • 片手を高く挙げ「お願いします」と呼ぶ
  • ボーイに向けて手のひらを見せる

筆者の経験上、1店舗だけハンドベルのような鈴を用意したキャバクラを見たことがありますが、そんなケースは稀でしょう。

また気付いてもらえたのであれば、その場ですぐにハンドサインを出すようにしてください。
わざわざ席の側まで来るのを待っている必要はありません。
その方がより早く伝達できて効率的ですよ。

②どこのお店に行ってもハンドサインは共通?

お店によってハンドサインは多少違う場合があります
例えば以前筆者が勤務したお店では、ソフトドリンク系のハンドサインがありました。

  • コーラ:親指のみを横に出す
  • ウイスキー:人差し指・中指・薬指の3本を横に出す
  • 水:人差し指・中指・薬指の3本を真っすぐ立てる
  • お茶:小指のみ横に出す

ただ友人にそれを伝えたところ「何それw」と笑われたので、そのお店のみのルールだったのでしょう。

ただ今回ご紹介した11個のハンドサインは、一般的にどこのお店でも使われているものです。恐らく問題ないかとは思いますが、実際に本入店が決まったのなら、あらかじめスタッフに確認しておきましょう。

③ハンドサインはいつまでに覚えるべき?

ハンドサインは本入店が決まったらスタッフが教えてくれます。
一度に全部のサインを教えるお店もあれば、最低限必要なサインだけを教えるところもあるでしょう。
ヘルプに付く前に覚えるのがベストではありますが、忘れた・できなかった等があっても、呼んだ黒服が対応はしてくれます。勤務していれば自然に身につくとは思いますので、早く覚える努力はしつつも、焦らずマスターしていきましょう。

キャバクラのハンドサインを早く覚えて一人前に働けるようになろう!

最後に今回ご紹介した情報をまとめてみましょう。

【キャバクラで使われる11個のハンドサイン】

  1. 「灰皿」両手を使って丸マーク
  2. 「ゲストグラス」親指と人差し指だけ伸ばし”L”
  3. 「レディースグラス」親指と人差し指で”C”
  4. 「場内指名」人差し指を下に向け”ここにいるよ”
  5. 「アイス(氷)」親指と小指を伸ばし指先を下に向ける
  6. 「温かいおしぼり」両手で雑巾を絞るイメージ
  7. 「冷たいおしぼり」グーを向かい合わせて爪をスリスリ
  8. 「メニュー表」両手を合わせてからパカッと開く
  9. 「お会計」人差し指と人差し指で”×”
  10. 「延長」人差し指をくっつけて横に離す
  11. 「チェンジ(SOS)」人差し指と中指をクロス

【ハンドサインを出すときの注意点2つ】

  1. 黒服(ボーイ)の名前で呼ばない
  2. お客様の前で黒服(ボーイ)と仲良い雰囲気を出さない

【ハンドサインに関するQ&A】

Q.ボーイにハンドサインを見てもらうには?
A.片手を高く挙げ「お願いします」と呼ぶか、ボーイに向けて手のひらを見せる

Q.どこのお店に行ってもハンドサインは共通?
A.お店によってハンドサインは多少違う場合もある

Q.ハンドサインはいつまでに覚えるべき?
A.ヘルプに付く前に覚えるのがベスト

ハンドサインは仕事をスムーズにこなすためだけでなく、さまざまな効果を持ちます。
ハンドサインの出し方1つでお客様を上機嫌にも不機嫌にもできますし、素早く上品に出せればお店からの評価も上がるでしょう。

デキるキャストにとってハンドサインは欠かせないものです。
今回ご紹介した情報を参考にして、ぜひ1日も早くハンドサインをマスターしてくださいね。

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